テヘランの空港と、日本の小さな漁村

趙甲濟（チョ・ガプジェ）の超少数派サイトから井戸の外のバンダービルドさん。

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テヘランの空港と、日本の小さな漁村

バンダービルド


1985年3月17日、イラン・イラク戦争が激化して、イラクのフセインはこのような宣言をすることになる。

「今から48時間後に領空を飛行するすべての航空機を撃墜する。どの国の航空機でも、民間航空機かどうかも一切問わず、無条件に撃墜する。」

すると、イランの首都テヘランのメヘラーバード空港は、脱出のため押し寄せる外国人でパニック状態に陥った。
イランに住んでいた日本人起業家とその家族なども、空港に向かった。
しかしすでにすべてのフライトは満席になっていて、空の席は全くなかった。
世界各国は特別な航空機を派遣して、自国の国民を乗せて、脱出のため次々と滑走路を飛び立った。

ところが当時の日本政府の対応は一歩遅かった。
時間が経過しても、215人の日本人がまだ現地の空港に残されていて、どうにもできない状態に陥った。
日本は、自衛隊所属の輸送機などの航空機が、海外派遣不可という原則に縛られていて、自国民救出のための派遣自体が不可能で、日本の航空機などは「イラン領空の安全が100％保証されない限り、テヘランに臨時便を運行するすることができない」という理由で、結局は何の対策も出てこなかったのだ。

テヘランのメヘラーバード空港に残された日本人たちは、次第に危機へと追い込まれた。
時間が流れて、ますます空港内の日本人はパニック状態に陥った。
ついにほぼ諦めかけた瞬間、突然特別航空機二便が急いで空港に到着した。
そして危険に陥った日本の民間人215人全員を乗せて、急いで滑走路を飛び立った。
イラクの無差別撃墜発効時点からわずか1時間15分前だった。
安堵した日本人を乗せた飛行機2便は、日本に向けて飛行した。

特別航空機二便を派遣してくれたのはトルコだった。
そして当時の日本政府や日本のメディアは、一体トルコがなぜ日本のため、このような措置をしてくれたのか、すぐには理解できなかった。

トルコの特別機は、イランとトルコが地理的に近いため、陸路を経由して避難することが可能な自国民（トルコ人）よりも優先して、日本人救出のために派遣されたのだ。
これにより、飛行機の搭乗を期待していたトルコ人たち数百人は、自動車を利用して陸路で脱出するという不便を経験することになったが、この日トルコ政府に向かって不満を示したトルコ人はいなかった。

トルコが日本のため特別機を派遣した理由について、当時のトルコ政府の外交関係者はこう言った。

「エルトゥールル号の恵みを完済しただけです。」


1890年、トルコ皇帝は日本との親善交流のため、個人的な手紙を持参してパシャ中佐など使節団を派遣した。
使節団と海軍の乗組員を含む全650人を乗せたトルコ軍艦エルトゥーるる号は、6月に日本の横浜に到着し、日本の天皇と会見して、数ヶ月後にトルコに向けて出航したが、9月16日に台風で遭難して581人が犠牲になった。

エルトゥールル号が遭難したその日の夕方頃から台風になった。
激しい風と巨大な波が荒れて、夜10時頃、和歌山県の串本の海岸の灯台守は、嵐による荒波が海岸岩の崖を思いっきり殴るのを見ていて、海側で何か変な音がしたことに気づいた。

よく見てみると、巨大な嵐のため、全長76メートルの巨大なトルコ軍艦が遭難し、統制力を失って船体が傾いていっているのがぼんやり見えた。
該当の海域は普段から「魔の渦」の海域としてあちこちに暗礁が潜んでいる危険な海域だった。
軍艦は暗礁に突っ込んでいて、ほぼ真っ二つの状態だった。
エンジンルームに水が入り、大きな爆発を起こして、このときの爆発音が灯台まで聞こえたのだ。

軍艦に乗っていたトルコ人たちは海に飛び込んだが、巨大で凶暴な波​​に流されて消えていき、いく人かは巻き込まれて岩礁にそのままぶつかって命を失うという悲惨な状況が展開された。
波に見舞われる中、運良くトルコ人の数人が海岸へと押され、灯台の光を見て、死力を尽くして近づいてきた。

顔からは血が流れていたし、服は破れてボロボロだった。
全身は傷だらけだった。
お互いに言葉が通じなかったが、灯台守は「国際信号旗」を介して、かれらがトルコ人で、遭難した船舶はトルコ軍艦だということを知る。
そして、まだ多くのトルコ人が海にいることを知る。
灯台守はトルコ人を応急処置し、すぐに救助の人員を動員するため急いで村に走った。

村には50軒ほどの家があった。
船舶の遭難の知らせを聞いた村の男たちは、総出で海岸に走った。
海岸にはいろいろな種類の船舶の残骸と共に、多くの遭難者の遺体が押されてきた状態だった。
ひどい光景だった。 
「祖国から遠く離れた見知らぬ日本に来て、このように死ぬなんて…」という考えて、村の人々は涙を流した。

「一人でも多く助けないと！」

村の人々は忙しく動いた。
しかし、ほとんどがすでに体温が冷たい状態だった。
村の男たちは服を全部脱いで裸になった状態で、かすかに息をしている遭難者を発見すると、抱き締めて体を温めた。

「どうか生きてくれ」

夜が明けるまで続いた村の人々のこのような努力により、死の峠から奇跡的に気力を取り戻す遭難者が次々と生まれた。
このようにして、全部で69人が救助された。
救助されたトルコ人たちは、村の寺と小学校に収容された。
村は釣った魚を売って米などを購入してやっと生活している漁村だった。
各家庭が鶏を育てて、緊急食糧を少しだけ確保しているだけの状態だった。
このような村が69人の遭難者を収容したのである。
 
経済的に余裕はなかったが、村の人々は生まれて初めて見た見ず知らずの外国人たちのため、献身的に努めた。
まず非常用に備蓄していた緊急食糧が底をついた。
しばらく経てば日常の食糧が底をついてしまう。
台風のために海に出られないことが、状況をさらに困難にした。

「どうしよう？彼らにもう与えられるものがない…」

そのとき、村の女性の一人が言った。

「鶏があります」

「しかしその鶏を食べてしまえば、その次はどうすれば…」

「その次は天が助けてくださると信じましょう」

村の女性たちはそれで、鶏を順次料理して、トルコ人に提供した。
こういった村の人々の真心により、トルコ人は負傷などから徐々に元気を回復した。
そして村の人々は、周辺の村の人々の助けを得て、犠牲になったトルコ人たちを海岸から丁寧に収容して葬儀をした。

このことは、すぐに和歌山県知事に知られることになり、その後に明治天皇に報告された。
天皇はすぐに医療陣と看護師などを派遣して、遭難者を丁寧にお世話して、元気を完全に回復したトルコ人たち全員が、日本の軍艦「金鋼」と「比叡」の二隻に分かれて乗船し、トルコへ安全に帰国した。
当時のことは日本全域に知られることになり、全国から寄付金で弔慰金が送られてきた。
そしてこの弔慰金は、トルコの遺族へと伝達された。

元駐日トルコ大使のビルレル氏は1985年にテヘランの空港に隔離された日本人のためのトルコ特別機派遣の件と関連してこう言った。

「1890年のエルトゥールル号遭難事故時、海辺の町の人などの日本人による救援活動について、今でもトルコ人たちは、これを忘れずにいます。私も小学校の歴史の時間にこの内容を学びました。私たちトルコ人は今も子供までエルトゥールル号の話を知っているのに、むしろ今の日本人はこの物語を知らずにいるようです。私たちの特別航空機二台がテヘランへ飛んだのは、日本人が施されたことに対する恩返しです。」

バンダービルド

引用ソース
http://www.chogabje.com/board/column/view.asp?C_IDX=67241&C_CC=BC



＊やっぱ最近のバンダーさんは「日本のいい話」を収集してるようですね。


バンダーさんが紹介されてる話ぜんぶ、道徳の教科書にでも乗せてほしいです。
最近のバンダーさんの「日本のいい話」シリーズ、コメント見てたらまったく知らなかったという人も結構多いようなので、なおさらそう思いました。
こういう話を無視して南京大虐殺だの慰安婦問題だのを教科書に載せてた過去の日本は心底どうかしてた。
こういうお話は道徳心と共に、自然な愛国心を育成できると思います。
外国とのかかわりのある話なので、アホなサヨクが偏狭なナショナリズムうんぬんを言い出す心配もないでしょうし。


トルコ人100人に聞きました！　エルトゥールル号事件を知っていますか？
 

韓国人のコメント
 

・正解と不正解（ハンドルネーム）
我が国にはこんな話があまりない。
私たちは日本を罵る資格があるのかということを、もう一度考えてみるべきだ。
こんな物語があることが羨ましい。
対して私たちが台湾にした行為は、人間の資格が疑われる状況である。


・馬登（ハンドルネーム）
ああ、私たちとトルコはKankardesh（血を分けた兄弟）なのに…
以前に日本人たちもそんなことが…


・トーマス（ハンドルネーム）
20世紀に非先進国で唯一先進国になった日本が、なぜそうなったのか、よく分かりました。
行くものがあってこそ、来るものがあり、自由は無料ではないことを今一度考えさせられます。


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