核を持つ北韓は孤立を脱皮して、核のない韓国が孤立する可能性がある
核を持つ北韓は孤立を脱皮して、核のない韓国が孤立する可能性がある
バンダービルド
経済分野だと、今後の見通しや予測をする際、楽観にしろ悲観にしろ、どちらかの一方にあまりにも偏った考えを提示すると(最善or最悪)、すぐに「非現実的だ」という批判が台頭して、それについての具体的対策づくりがなおざりにされる場合が多い。
しかし、国家安全保障に関連しては、どれだけ発生の可能性が極めて低いように見える状況だとしても、パーフェクトに悲観的な予測を念頭に置きながら備えておかなくてはならない。
安保というのは、生死の問題がかかった分野だからだ。
バンダービルド
経済分野だと、今後の見通しや予測をする際、楽観にしろ悲観にしろ、どちらかの一方にあまりにも偏った考えを提示すると(最善or最悪)、すぐに「非現実的だ」という批判が台頭して、それについての具体的対策づくりがなおざりにされる場合が多い。
しかし、国家安全保障に関連しては、どれだけ発生の可能性が極めて低いように見える状況だとしても、パーフェクトに悲観的な予測を念頭に置きながら備えておかなくてはならない。
安保というのは、生死の問題がかかった分野だからだ。
2011年以来、4年以上ずっとバレル当たり100ドル以上のレベルで維持されていた国際原油価格が、たった1年余りの期間で30ドル水準に暴落すると、以前から正確に見通し(予測)ていた人はあまりいない。
人間が、見通しや予測を正確にできなかったからといって、「現実の世界」がその点を考慮してくれることなど決してない。
現実の世界は、「運命づけられた」地点(極端な状況)に向かって、冷静に進んでいくだけである。
人間が、見通しや予測を正確にできなかったからといって、「現実の世界」がその点を考慮してくれることなど決してない。
現実の世界は、「運命づけられた」地点(極端な状況)に向かって、冷静に進んでいくだけである。
経済分野において、未来の準備をおろそかにすると、その対価は、主にそれに相応する経済的な苦痛を受けることになるが、安全保障分野での対価は、次元を異にする。
特に韓国の場合は、安全保障に失敗して韓半島が赤化される事態がもたらされると、実質的にすべてのもの(世界11位の経済既得権、自由、人権、さらに特定の個人の命まで)を失うことになる。
韓国は、安全保障の失敗に基づいて支払うべき対価が、他の国に比べて過度に大きな状態(事実上無限)なのだ。
このような現実を勘案すると、韓国は、他の地域に位置している暇な国々に比べると、安全保障分野においてだけは、最悪の状況まで一つ残らず想定し、準備しておかなければならない正当性が十分にあると見ることができる。
特に韓国の場合は、安全保障に失敗して韓半島が赤化される事態がもたらされると、実質的にすべてのもの(世界11位の経済既得権、自由、人権、さらに特定の個人の命まで)を失うことになる。
韓国は、安全保障の失敗に基づいて支払うべき対価が、他の国に比べて過度に大きな状態(事実上無限)なのだ。
このような現実を勘案すると、韓国は、他の地域に位置している暇な国々に比べると、安全保障分野においてだけは、最悪の状況まで一つ残らず想定し、準備しておかなければならない正当性が十分にあると見ることができる。
極端な状況を考えておくというのは、100ドルレベルの国際原油価格が維持されている時代に、「近いうちに30ドルまで暴落」という見通しを出すような、非現実性を伴うこともある。
核を保有していない韓国が、今後発生する可能性のある最悪の状況のいくつかは、以下の通りである。
現時点で考えてみたとき、以下の状況のうちのいくつかは、非常に非現実的にありえないもののように思える。
しかし、人間が非現実的なものと判定を下したとしても、「現実の世界」がこれを考慮してくれることなど決してないと前述した。
ありえるかもしれない最悪の状況を確認してみよう。
核を保有していない韓国が、今後発生する可能性のある最悪の状況のいくつかは、以下の通りである。
現時点で考えてみたとき、以下の状況のうちのいくつかは、非常に非現実的にありえないもののように思える。
しかし、人間が非現実的なものと判定を下したとしても、「現実の世界」がこれを考慮してくれることなど決してないと前述した。
ありえるかもしれない最悪の状況を確認してみよう。
①日本とロシアが平和条約を締結(ロシアが北方領土の1~2を日本に譲歩)
②米国と北韓が何らかの条約を締結(平和条約、核凍結(Not核廃棄)など不可侵条約)
③日本首相が北韓を訪問(日北首脳会談)
④日本と北韓が何らかの条約を締結(貿易協力を増進する条約、交流活性化する条約など、事実上の不可侵条約。さらに、場合によっては国交正常化を模索)
⑤日本と中国が本格的に和解
⑥駐韓米軍が徐々に撤退(日本まで退く)、もしくは全面撤退
このうち、奇数の状況(①③⑤)は、相対的に発生する可能性が現在低い状況では決してない。
相対的に起きるかもしれない現実だと見ることができる。
日本-ロシア(①)、日本-北韓(③)、日本-中国(⑤)の本格的な関係の改善は、韓国政府がこれに対応して、現在の韓国-ロシア、韓国-北韓、韓国-中国の関係の質的変化をもたらさない以上、結果的に、韓国の外交安保に相対的な孤立を抱かせる状況になる。
相対的に起きるかもしれない現実だと見ることができる。
日本-ロシア(①)、日本-北韓(③)、日本-中国(⑤)の本格的な関係の改善は、韓国政府がこれに対応して、現在の韓国-ロシア、韓国-北韓、韓国-中国の関係の質的変化をもたらさない以上、結果的に、韓国の外交安保に相対的な孤立を抱かせる状況になる。
偶数の状況(②④⑥)は、発生の可能性が、現在は比較的希薄である。
しかし北韓が、核の小型化と運搬体の安定化を完全になしとげる段階に本格的になれば、②番のような状況(米北条約)が発生する可能性が出てくる。
核のない韓国は、このような状況(②美北条約)によって、既得権(核+運搬体)の北韓を仕方なく認める米国を止める手段が何もない状態になる。
米国と北韓の直接取引を、韓国はそばで見守っていなければならない立場に転落する可能性が排除できなくなるという話である。
しかし北韓が、核の小型化と運搬体の安定化を完全になしとげる段階に本格的になれば、②番のような状況(米北条約)が発生する可能性が出てくる。
核のない韓国は、このような状況(②美北条約)によって、既得権(核+運搬体)の北韓を仕方なく認める米国を止める手段が何もない状態になる。
米国と北韓の直接取引を、韓国はそばで見守っていなければならない立場に転落する可能性が排除できなくなるという話である。
もし②番の状況が発生したら、④番の状況(日北条約)は、時間の問題になる。適切な時差を置いて、事実上、自動的に行われる可能性が高い。
さらに、②番の状況(米北条約)が発生したら、存在意味(価値)を根本的に喪失した駐韓米軍は、恒久的に韓半島に滞在する理由が、原則としてなくなる。
したがって、⑥番の状況も、②番の状況(美北条約)によって、自動的に発生する可能性が濃厚だと見ることができる。
さらに、②番の状況(米北条約)が発生したら、存在意味(価値)を根本的に喪失した駐韓米軍は、恒久的に韓半島に滞在する理由が、原則としてなくなる。
したがって、⑥番の状況も、②番の状況(美北条約)によって、自動的に発生する可能性が濃厚だと見ることができる。
核のない韓国は、一言でいって、最悪の場合、米国や日本などがすべて「生きる道(北朝鮮の核問題の利己的縫合)」を求めてすべて去った後、実質的に一人で孤立する状況にさらされる可能性があるという結論に達する。
核の北韓は孤立を脱皮して、核のない韓国が事実上孤立状況に直面する可能性があるということだ。
米北、あるいは日北の条約が実現すれば、米国や日本は、条約の内容の中に、「北韓は今後、韓半島の南を含む一切の挑発行為を放棄する」というような「韓国用の条文」反映するアクションを取る可能性はある。
しかし共産主義者と約束するこういった「フレーズ」が、最終的に「死文化」されるというのは、過去の歴史が証明している。
核の北韓は孤立を脱皮して、核のない韓国が事実上孤立状況に直面する可能性があるということだ。
米北、あるいは日北の条約が実現すれば、米国や日本は、条約の内容の中に、「北韓は今後、韓半島の南を含む一切の挑発行為を放棄する」というような「韓国用の条文」反映するアクションを取る可能性はある。
しかし共産主義者と約束するこういった「フレーズ」が、最終的に「死文化」されるというのは、過去の歴史が証明している。
例として挙げた上記の六つの状況(①~⑥)がもれなく発生する確率は、現在は低いように見える。
しかし、国家安全保障を確率だけで計算して、「希薄だ」と心に言い聞かせて(催眠をかけて)安心するとするならば、これは無謀な行動である。
「希薄だ」というのは逆説的に、発生の可能性が明らかに存在しているという意味である。
北韓の核の脅威が可視化された現在、韓国は発生可能なすべての最悪の状況をすべて想定して備えなければならない。
しかし、国家安全保障を確率だけで計算して、「希薄だ」と心に言い聞かせて(催眠をかけて)安心するとするならば、これは無謀な行動である。
「希薄だ」というのは逆説的に、発生の可能性が明らかに存在しているという意味である。
北韓の核の脅威が可視化された現在、韓国は発生可能なすべての最悪の状況をすべて想定して備えなければならない。
そして、その根本的な対策は、現実的には韓国の対称的(自衛的)核武装しかない。
韓国の自衛的核武装だけが、上記の事件のなかで重要(鍵)な②番の状況(米北条約)を根本的に防ぐことができる。
韓国の核武装が推進されると、北韓の立場では、米国側がいくら望んでも、②番の状況を拒否するしかない立場になる。
北韓は、韓国が同じように核を保有した状態で、米国だけを対象に「平和協定」や「核凍結協定」のようなものを結んでも無駄だからである。
韓国の自衛的核武装だけが、上記の事件のなかで重要(鍵)な②番の状況(米北条約)を根本的に防ぐことができる。
韓国の核武装が推進されると、北韓の立場では、米国側がいくら望んでも、②番の状況を拒否するしかない立場になる。
北韓は、韓国が同じように核を保有した状態で、米国だけを対象に「平和協定」や「核凍結協定」のようなものを結んでも無駄だからである。
結論として、韓国の自衛的核武装だけが、致命的な②番の状況を根本的に防ぐことができるし、続く④番の状況、⑥番の状況も自動的に(連鎖的に)阻止することができる。
国の安保というものは、基本的に言葉(「国連決議案」「対北警告」など)ではなく「行動(自衛的対応)」にある。
核のない韓国が直面する可能性のある最悪の状況が、ある日突然矢のように迫ってくる前に、速やかに「行動」に着手しなければならない。
バンダービルド
引用ソース
https://www.chogabje.com/toron/toron22/view.asp?idx=&id=133147&table=TNTRCGJ&sub_table=TNTR01CGJ&cPage=1
国の安保というものは、基本的に言葉(「国連決議案」「対北警告」など)ではなく「行動(自衛的対応)」にある。
核のない韓国が直面する可能性のある最悪の状況が、ある日突然矢のように迫ってくる前に、速やかに「行動」に着手しなければならない。
バンダービルド
引用ソース
https://www.chogabje.com/toron/toron22/view.asp?idx=&id=133147&table=TNTRCGJ&sub_table=TNTR01CGJ&cPage=1
*こういう話、私はとても面白いです。
で、上記の6つをきちんと理解してると、対韓外交において日本側がどう振舞えば上手に韓国を揺さぶれるかということが分かると思います。
>>①日本とロシアが平和条約を締結(ロシアが北方領土の1~2を日本に譲歩)
これ、安倍政権がずっと狙ってることですね。
ウクライナ問題の発生以降、まったく進まなくなってるけど。
>>②米国と北韓が何らかの条約を締結(平和条約、核凍結(Not核廃棄)など不可侵条約)
これは私、なにげに「米国がなんらかの動きを見せて揺さぶってくれること」に期待してたんだけどな。
状況が違うとはいえ、オバマ政府はイランに融和的な姿勢を見せることによって、長年の同盟国だったサウジアラビアやイスラエルを大激怒させてたので、同じように北に融和的な姿勢を見せて揺さぶってほしいと思ってました。とくに日本が北朝鮮と拉致協議に入って対話する姿勢を見せてた時期にね。条約締結の可能性は低いけど、揺さぶってほしかった。。
>>③日本首相が北韓を訪問(日北首脳会談)
これも安倍政権は、拉致問題の解決を前提として考慮してたと思う。
>>④日本と北韓が何らかの条約を締結(貿易協力を増進する条約、交流活性化する条約など、事実上の不可侵条約。さらに、場合によっては国交正常化を模索)
同上。
>>⑤日本と中国が本格的に和解
本格和解は未来永劫ありえないでしょ。
表面的にそう見える時期があったとしても。
>>⑥駐韓米軍が徐々に撤退(日本まで退く)、もしくは全面撤退
ちょっと前までは完全に撤退方向に思いっきり舵をひいてたけど、最近はどうなんでしょうか。
バンダービルドさんのコラム(一部)











