10年前の安倍「韓国は(独島)問題をあまりにも大きく扱っている。日本はこれを国際紛争化するつもりはない。」

趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトから、このサイトの代表者の趙甲濟御大。
10年前の記事をお蔵出ししてました。
趙甲濟さんは、この前紹介したコラムでかなり株を落としてましたが、今回は果たして。

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10年前の安倍「韓国は(独島)問題をあまりにも大きく扱っている。日本はこれを国際紛争化するつもりはない。」

「両国の間に紛争があっても、これを拡大させないよう、メディアと政治が事前に調整するのが望ましい」


2005年3月、私は月刊朝鮮のため、自民党幹事長代理の安倍議員をインタビューしたことがあった。
当時、彼は「竹島問題を韓国側があまりにも大きく扱っている。我々は国際紛争化するつもりはない」という要旨の話をした。
10年後、韓日関係が悪化して、独島領有権について日本が強硬に出てきたのは、安倍政府側の問題ではなく、韓国の政府とメディアが、私たちが領土として確保している土地に対して日本側を刺激して、あまりにも神経質に過剰反応し、むしろ問題を育てた点がないかということを反省する必要がある。

当時の独島関連問答とインタビュー記事を紹介する。


-盧武鉉大統領が、青瓦台インターネットのホームページを通じて、日本の中央政府が島根県議会の「竹島の日」制定を幇助したと批判したが、事実でしょうか。

「それは県議会の判断によって行われたもので、中央政府とは全く関係がありません。韓国側が問題視しないなら、日本国民のほとんどは、そのようなことがあったという事実さえ知らなかったでしょう」

-私たちが気になっているのは、日本政府が独島問題を国際紛争化し、この問題を必ず解決しようと考えているのではないかということです。

「日本政府と与党の立場は、竹島問題について質問を受ければ、正式な回答をしていますが、私たちが最初にこれを主張して出ていくつもりはありません」

-私を含む4800万韓国人のなかで、独島が韓国の地ではないと考えている人は一人もいません。したがって日本政府がこの問題を必ず解決すると出てきた場合、将来韓日関係は非常に難しくなります。

「領土紛争をしている国は多い。そういった問題を解決するのは容易ではないということをよく知っています。私たちとしては、竹島に対する従来の立場を変更するつもりは全くありませんが、この問題で日韓関係が悪くなることも望んでいません」

-4月初めに日本で教科書検定結果が発表されれば、日本と韓国で批判が起こると思いますが、対策はありますか。

「日本での教科書検定は、韓国の国定教科書とは方法が異なります。政府は教科書の記述が正しければ検定を通過させるし、(採用するかどうかは)各教育委員会が判断します。中央政府が政治的影響を与えることはできません。重要なのは、冷静な判断を下すことができようにする環境づくりだと思います」

-島根県議会が「竹島の日」を制定して、紛争の種を作るまでは、韓日両国関係は非常に良かったです。両国民の交流が盛んで、年間約400万人が相互訪問しています。2002年ワールドカップ共同開催やペ・ヨンジュンブームのようなこともありました。

「両国の間に紛争があっても、これを拡大させないよう、メディアと政治が事前に調整するのが望ましい。今回の問題も、日本の一地方議会での決議を、韓国メディアが大きく扱いすぎていると思います」

-日本の一部の専門家の間では、もし韓国が左傾化ないし親北朝鮮化されたら、独島が新しい意味を持つので、つまり、日本の軍事的脅威の場所になるので、これに対して備えなければならないという考えもあるようですが。

「私としてはそのような状況を想定するのは難しい。韓国人が、その程度で親北朝鮮化される道を選択することはないと思います。私たちとしても、韓日の関係が悪化しないよう努めなければならないと考えています」

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趙甲濟氏と安倍さん

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「日本の保守本流の騎手」安倍晋三

柔らかい「鋼鉄の芯」

2005年3月24日午前、東京市内自民党本部で、安倍晋三幹事長代理に会った。
すらっとした身長に、柔らかくて素朴な印象の彼は、極右のイメージとはあまりにも遠かった。
彼の言葉は早口だったが、文法的に正しく、重複がほとんどなかった。
「安倍晋三の背骨には、憲法改正という鋼の芯が埋め込まれている」という評価が思い浮かんだ。

 安倍晋三衆議院議員は、自他が公認する日本の右派の次世代のリーダーである。
1954年に生まれ、今年51歳の彼は、すべての世論調査で「次期首相の器1位」となっている。
安倍幹事長代理は、派閥政治と世襲出馬が伝統になっている日本政界で、出身からして真骨である。

彼の父は1980年代に外相を務めた安倍晋太郎である。
安倍晋太郎は自民党の保守主流である福田派のボスとして、確実な首相の器だったが、病で挫折した。
1987年に長期執権した中曽根首相の後継者を決定する自民党総裁選に、安倍晋太郎、竹下登、宮澤喜一が出馬した。
三人は投票を避けて、合意により総裁を決定することにしたが、うまくいかなくて中曽根の指名に従うことを約束した。

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安倍晋太郎


島根県出身の竹下は、隣接する山口県出身の安倍と友人の仲だった。
二人は1958年の衆議院選挙で初めて当選した同期生だったが、安倍は一度落選したので当選回数は少なかった。
中曽根は党内最大派閥(経世会)を率いた竹下を自民党総裁、すなわち首相に指名した。
自民党首脳部は、竹下の次に安倍が首相を務めるという黙契が行われたが、安倍は1991年に膵臓癌で死亡した。
67歳だった。

父の秘書をしていて衆議院に進出した安倍晋三は、父が果たせなかった「総理の夢」を承継したことになる(彼の祖父、つまり安倍晋太郎の父も、軍国主義時代に国会議員を務め、東条英機退陣運動を行なったことがあった。つまり政治3代一族である)。

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拉致被害者問題に強硬対応して人気が急騰

安倍晋三幹事長代理の母方の祖父は、戦後の日本政界の長い実力者だった岸信介である。
岸は、伊藤博文、山縣有朋など明治維新と朝鮮侵略の主導勢力を排出した山口県(下関がここにある)の政治名門家の出身だ。
彼は首相として、米日安保条約改定において、今日の米日同盟体制を固めたし、彼の弟の佐藤栄作は、韓日国交正常化と米国からの沖縄返還を実現させた。

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岸信介


日本の政治の主流家門で、子供の頃から政治を空気のように呼吸しつつ大きくなった安倍晋三自民党幹事長代理は、小泉首相の直系である。
小泉首相はまた、前首相の森(森喜郎)派に属している。

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安倍幹事長代理は2002年9月17日、小泉首相が平壌を訪問し、金正日と会談したときに同行した。
金正日は日北修交会談を進めるため、信じられないような告白をした。
彼は「北朝鮮の対南工作機関が、厄介なことに日本人を拉致したが、8人は死んだが5人は生きている」とした。
この自白は東北アジアの歴史の流れを変える大事件に拡大した。
日本のマスコミと世論が怒り、日本政府も対北強硬策を取らざるを得なくなった。

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このような強硬旋回の中心に、安倍晋三(当時官房副長官)があった。

2002年10月15日、拉致された日本人5人が10日後に北朝鮮に帰るという条件で帰国した。
小泉首相の全面的な信頼を受けていた安倍晋三は、帰還日本人を北朝鮮に帰すという外務官僚らの主張を蹴って、「政府の方針として送還不可」を決断した。
結局この強硬策は、北朝鮮を屈服させた。
日本はその翌年、帰還拉致者の在北家族も取り戻した。

この事件をきっかけにして、安倍晋三の人気は上昇した。
2003年の総選挙を控えて、小泉首相は当時49歳だった安倍晋三議員を自民党の幹事長に任命した。
安倍の大衆的人気を選挙で使うためだった。
安倍議員は総選挙後、「幹事長代理」からは降りたが、彼の言行は常にメディアの話題となっている。
彼は、日本の左派の理論的根拠を提供してきた朝日新聞に対する直接的な批判を躊躇しない。

「(朝日新聞は)拉致問題について何もしなかったという恥を隠すため、(拉致被害者救出のために働いてきた)人々を攻撃しているようだ」(2004年2月1日TV対談)

拉致被害者家族と拉致被害者救出の団体は、こういう安倍議員にとても頼っている。
安倍議員は韓国の拉致被害者家族の団体や、北朝鮮の人権問題を扱う韓国の国会議員たちと交流もしている。

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安倍幹事長代理は、日本政界の最大のテーマとして浮上している「憲法改正による普通国家への復帰」をこなす人物と目されている。
日本国憲法が禁止している交戦権を明示して、自衛隊の位相を軍隊と明示するというのが、憲法改正論の核心である。

彼は、中曽根元首相、石原慎太郎東京都知事と共に、保守本流の3大人物に挙げられている。
安倍議員が代表する日本自民党の本流は、朴正熙政権時は親韓派に分類されていたが、最近の独島問題以降、韓国メディアによって極右または反韓派として攻撃を受けている。

安倍晋三議員の場合、日本の韓国支配を公然と反省し、朴大統領による「漢江の奇跡」を高く評価し、韓国人拉致被害者問題を含む北朝鮮の人権問題を積極的に提起している。
そんな彼を反韓や極右に分類するのは、事実と合致しない側面がある。

独島問題をきっかけにして、韓国のマスコミと盧政権の人々が日本国内の「良心勢力」と呼んでいる彼らの中には、親金正日関係者で大韓民国の正統性を否定してきたような本物の反韓な人物が多い。
これが韓日関係の二重性である。
安倍晋三幹事長代理をインタビューするため日本に行って、知韓人たちに会ってきた感想をまとめるとこうだ。


【韓国の反応】韓国特大発狂!日本外務省が「戦後日本のアジアへの援助や国際貢献」などを紹介する動画を製作して駐米大使館ホームページのプロモーションビデオに
【韓国の反応】日本よ、「漢江の奇跡」を侮辱するな…「日本の支援で韓国が成長」という主張がでたらめな理由


言うべきことは言うという日本

▲金正日政権による日本人拉致問題をきっかけにして、日本の世論が右傾化している。
朝日新聞や岩波出版社に代表される左派は、世論に押されている。
独島や歴史教科書歪曲問題が起こると、韓国の味方をしてくれていた左派が弱体化すると共に、日本の世論の右傾化が反韓化につながっていく可能性がある。

▲米日同盟を強化している日本の保守本流は、米国と離れている盧政権を、大きな負担もなく接することができると考えているようだが、中国と韓国と北朝鮮までもが一体化する事態を望まないだろう。

▲日本の右派が独島問題を国際紛争にして、この問題を必ず解決しようという意志を持って押し通しているという確証はない。
日本の一部の韓半島専門家たちは、韓国の政権が親北化するか、金正日の影響圏の中に入るとき、独島を「軍事的脅威の前哨基地」と想定して対応しなければならないという見解を伺っていた。

▲最近蓄積した韓日両国民の間の膨大な人的・文化的交流が、政治・外交的葛藤の緩衝剤の役割をすることができるかもしれない。
韓国について罪悪感を持つ日本人も減り、日本に対して本能的な反感を持つ韓国人も減っている。

▲北核と人権問題をきっかけにして、金正日政権を東北アジアの平和の敵と規定し、彼を政治的に無力化させなければならないというコンセンサスが、韓・米・日国民の間で広がっているのと同時に、米・日政権を共通の敵にしようという動きも韓・中・北で起きている。
このような同時進行の衝突コースで、韓国が韓・米・日の海洋自由同盟から離れたら、これは良い友達を捨てて、悪い友達と付き合うという結果となるだろう。


同盟国の選択の間違いは、国家災害

韓国の国家利益を基準にしたとき、独島問題は早急ではなく、北核の解決がより急がれる。
日本の独島領有権の主張は、歴史的・地理的・法律的にごり押しであり、戦争をしない限り、独島を持っていく方途がないからである。

韓・米・日の同盟を強化し、北核問題を解決しなければならない。
急​ぎではない独島問題に執着して、北核問題の解決のベースに亀裂を入れて、一歩進んで韓国の安全と繁栄を保証してくれてきた韓・米・日同盟体制を変質させようとする人がいるなら、これは「馬鹿な自害行為」である。
危機が来たとき​​に同盟国を誤って選択すると、国家的災害が来る。

▲1930年代の日本軍国主義者たちは、西欧の一流国家である米・英を敵に回して、ファッショ国家である独・伊と同盟して戦犯国となった。
明治維新と露・日戦争時は、日本は英国と米国の支援を受けたが、恩人を敵に回した結果は破滅だった。

▲新羅は世界帝国の唐と同盟して三国統一に成功し、百済は後進国の倭と提携して滅亡した。

▲朝鮮朝の仁祖は根拠のない名分論に執着して、興していた清を離れ、滅びていた明に従って、丙子胡乱を呼んだ。

▲北朝鮮があんな境遇になったのは、大陸の独裁国家であるソ連・中国と同盟したためであり、韓国が繁栄したのは、米国、日本などの先進海洋民主国家と手を繋いだからである。

▲盧武鉉大統領は、今日の韓半島の状況が、19世紀末の韓半島と似ているので、韓・米・日の南方三角同盟体制から脱し、均衡者の役割をしなければならないという考えを持っているようだ。
これは誤った歴史解釈に基づいた間違った処方である。
19世紀は帝国主義の時代であり、今日は民主主義の拡散の時代である。
19世紀の朝鮮は滅びやすかったが、今日の韓国は強力である。
19世紀の日本は侵略者だったが、21世紀の日本は違う。
19世紀の朝鮮は韓半島の領土的野心を持つ日本・清・ロシアを牽制してくれる同盟国を持たなかったが、21世紀の韓国は韓半島への領土的野心がない米国と手を繋いでいる。
韓米同盟解体は、領土的野心がない友人を捨てて、韓国を食べようとする北朝鮮と、その後見勢力である中国について行こうとする自殺行為である。


一流国家にならなければ

日本人拉致被害者問題を積極的に提起しているニュースキャスター出身のジャーナリスト、櫻井よしこ氏はこう言った。

「血縁的に日本と韓国人は最も近い。モンゴル人と韓国人が日本人の本家というわけだ。分家である日本人は、本家に感謝しているが、同時に韓半島を経て日本列島にまで進出して良い国を作った先祖の先進性に誇りを持ってもいいだろう。本家である韓国人たちも、この点を評価してもらいたい」

壬辰の乱と植民地支配の歴史的記憶がまだ鮮やかな韓国側に対して、日本が先に誠意を見せる方法は、歴史的・地理的・現実的な面で、何の論拠も効力もない独島領有権主張の放棄を一方的に宣言することである。
それが不可能ならば、韓国が自由統一を実現して一流国家になり、アジアの唯一の一流国家日本と対等に立つ道しかない。

ヨーロッパの宿敵フランスとドイツの友好関係も、双方が勝敗を均等に分けあって、国力が対等になったときに成り立った。
韓国人は過去200年間、非欧米諸国としては唯一先進国の隊列に合流した日本の達成を評価しつつも、日本の先進化の過程で被害にあった苦い記憶を建設的に転換させて、今、私たち自身が誇りを持つことができる成果を作っていく必要があると考える。

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インタビュー全文/安倍晋三

「韓国で(独島)問題をあまりにも大きく扱う。日本はこれを国際紛争化する考えが全くない」

「領土問題の解決は難しい」


-盧武鉉大統領が、青瓦台インターネットのホームページを通じて、日本の中央政府が島根県議会の「竹島の日」制定を幇助したと批判したが、事実でしょうか。

「それは県議会の判断によって行われたもので、中央政府とは全く関係がありません。韓国側が問題視しないなら、日本国民のほとんどは、そのようなことがあったという事実さえ知らなかったでしょう」

 -私たちが気になっているのは、日本政府が独島問題を国際紛争化し、この問題を必ず解決しようと考えているのではないかということです。

「日本政府と与党の立場は、竹島問題について質問を受ければ、正式な回答をしていますが、私たちが最初にこれを主張して出ていくつもりはありません」

-私を含む4800万韓国人のなかで、独島が韓国の地ではないと考えている人は一人もいません。したがって日本政府がこの問題を必ず解決すると出てきた場合、将来韓日関係は非常に難しくなります。

「領土紛争をしている国は多い。そういった問題を解決するのは容易ではないということをよく知っています。私たちとしては、竹島に対する従来の立場を変更するつもりは全くありませんが、この問題にして日韓関係が悪くなることも望んでいません」
 
-4月初めに日本で教科書検定結果が発表されれば、日本と韓国で批判が起こると思いますが、対策はありますか。

「日本での教科書検定は、韓国の国定教科書とは方法が異なります。政府は教科書の記述が正しければ検定を通過させるし、(採用するかどうかは)各教育委員会が判断します。中央政府が政治的影響を与えることはできません。重要なのは、冷静な判断を下すことができようにする環境づくりだと思います」
 
-島根県議会が「竹島の日」を制定して、紛争の種を作るまでは、韓日両国関係は非常に良かったです。両国民の交流が盛んで、年間約400万人が相互訪問しています。2002年ワールドカップ共同開催やペ・ヨンジュンブームのようなこともありました。

「両国の間に紛争があっても、これを拡大させないよう、メディアと政治が事前に調整するのが望ましい。今回の問題も、日本の一地方議会での決議を、韓国メディアが大きく扱いすぎていると思います」


「北朝鮮政権は、圧力を加えてこそ変わる」
   
-日本の一部の専門家の間では、もし韓国が左傾化ないし親北朝鮮化されたら、独島が新しい意味を持つので、つまり、日本の軍事的脅威の場所になるので、これに対して備えなければならないという考えもあるようですが。

「私としてはそのような状況を想定するのは難しい。韓国人が、その程度で親北朝鮮化される道を選択することはないと思います。私たちとしても、韓日の関係が悪化しないよう努めなければならないと考えています」

-安倍晋三幹事長代理は、北朝鮮の核問題、人権弾圧、日本人拉致被害者問題の解決のため、金正日政権を変えるべきだと思いますか?
そのような意味の発言をたまにしていたと知っていますが。

「北朝鮮のレジームチェンジ(体制交換)を言ったことはありません。政府も同様です。拉致問題と核問題で、北朝鮮と交渉をしているが、その政権を変えろという話をすることはできません。政府の仕事を辞めて、自民党幹事長になった以降は、『北朝鮮との交渉だけでは問題は解決できない。圧力をかける必要がある』と言っています。
特に、昨年の横田めぐみさんの偽遺骨事件以後、いつまでも金正日政権と交渉だけしていては、問題が解決されないと強調しています。
北朝鮮に圧力をかけて態度を変えようというのが、日本外交の基本方針です」

-北朝鮮に対して、6者協議に参加して欲しいと哀願するのではなく、時間を決めて、いつまでに参加しないなら国連安保理に付託して、経済制裁をするということを明らかにするのは良くないですか。

「6者協議は周辺国に与えられたチャンスではなく、北朝鮮に与えられたチャンスであるということを知らなければならない。北朝鮮が継続して6者会談に参加しないなら、米国のライス国務長官も話したように、別の選択肢として当然、国連にこの問題を持って行って解決しなければならないというのが私の考えです」

-2000年の南北頂上会談直後、金大中政府は、いわゆる非転向長期囚を北朝鮮に送還する過程で、日本人の原敕晁(ただあき)氏の誘拐犯であり、北朝鮮の工作員である辛光洙も送りました。
最近、安倍幹事長代理は、辛光洙を日本に引き渡すよう北朝鮮側に要求しているが、法律的根拠がありますか。

「辛光洙は日本人の誘拐犯として確定しています。法律と証拠に基づいて、彼を指名手配しています。金大中政府が彼を北朝鮮に送還する前に、日本政府は辛光洙の身柄引渡しを要求すべきだったのに、そうしなかったのが残念でした。辛光洙は別の拉致事件にも関与した可能性があります。北朝鮮当局は、辛光洙を必ず日本側に渡す必要があります」

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-辛光洙がそれ以外の拉致事件に関係したという証拠がありますか。

「証拠はないが、その可能性は高いと思います。北朝鮮は遺骨が偽ではないと主張するのではなく、日本人拉致実行犯として明らかになった辛光洙などを渡す必要があるということです」

-盧武鉉政府の対北宥和政策と、いわゆる対米自主政策についてどのように評価していますか。

「北朝鮮の脅威にさらされている韓国の立場は理解するが、対北宥和政策が北朝鮮に利用されている面があると思います。北朝鮮は韓国の誠意ある対応について、善意で返すことはなく、持っていけるものはすべて持っていって、何も与えません。北朝鮮はそういうふうにしても追い込まれないと考えているようです。したがって対北宥和政策は、北朝鮮の政策を変化させるには至らないと思います」


「朴大統領は非常に正しい判断を下した人」

-話題をちょっと変えましょう。
私は朴正熙大統領の伝記を書いていますが、朴大統領は安倍幹事長代理の母方の祖父である岸元首相と特に親密でした。
朴大統領をどのように評価しますか。

「朴大統領は韓国の安全を確保し、『漢江の奇跡』と呼ばれる経済発展を成功させることで、韓国の繁栄に大きな功績を残しました。
朴大統領は特に、韓日国交正常化という非常に困難な決断を下して、結果的にこれが韓国の発展に役立っています。
今になって40年前のことについてどうこう言うつもりはありませんが、当時は事情が違っていたし、相手のいることでした。
政治家というものは、重大事案について、正しい判断を下すか下さないかによって評価されます。
朴大統領は非常に正しい判断を下した方だと思います」

-安倍幹事長代理の母方の祖父であられる岸元首相も、米日安保条約改正を貫徹して、今日の日本を作りました。面白い逸話がありました。安倍議員はその時に「安保反対」と叫んだらしいですね?

「その時、私は子供でした。母方の祖父の家をデモ隊が包囲して、『安保反対』を叫んでいました。外に出ることができなくなった祖父は、私を呼んで膝に乗せ、話をしたりして遊びました。私は外から聞こえてくる歓声を真似して、『安保反対』と叫んたら、そばにおられた父が、『安保賛成』と言いなさいとおっしゃいました(笑)」

-父親である安倍晋太郎先生の政治観はどうでしたか。

「父は、政治指導者の席は勝ち取るのではなく、周りの人から推薦される必要があるという考えを持っておられました。そのためか、結果的に首相にはなれませんでした。父はまた、外交は誠意を尽くさなければならず、受動的ではいけないし、常に創造的にすべきだと考えておりました」

-父の安倍晋太郎氏は、衆院選で一度落選しましたが、その姿を間近で見守っていた感じはどうでしたか。

「政治の非情さを知りました。私が小学校2年生の時でした。父は第3選で落選して、3年間議員ではなかった。その時、父が国会復帰のため渾身の力を尽くすのを見て、政治家はやはり闘志が必要だということを痛感しました」


「誠意を尽くせば動かないわけがない」

-政治家として心に刻んでおられる言葉はありますか。

「私の故郷は山口県で、徳川時代には長州藩だったのですが、明治維新の志士たちをたくさん育てた吉田松陰という先生がおられました。この方が引用した孟子の言葉を胸に刻んでいます。『誠意を尽くせば動かないわけがない(至誠而不動者未之有也)」という言葉です」

-安倍幹事長代理が生まれた山口県の油谷町というところは、韓半島と近いです。もしかして、先祖は韓半島から来た渡来人ではないでしょうか?

「山口地域は昔から朝鮮半島との交流が多かった。したがってそこの人々は、血が互いにたくさん混合されたかもしれません」

-最近、島根の出雲神社を訪れたことがありますが、『日本書紀』によると、出雲神社が祀るスサノオノミコトという神は、新羅で暮らしていて、船を作って部下を連れてここに来たとなっています。
鬱陵島・独島は慶尚北道、すなわち新羅地域の人々です。島根の人々は、故郷の人々に対して問題を引き起こしているのではないかと考えたりもします。
古代史をそのまま見れば、韓国と日本の人々は血縁的にも人種的にも最も近いことが分かります。
この事実を両国の人々が認めれば、今日の問題を見る目も変わってくるのではないかと思います。

「両国の間には、色々なことがありました。韓国を植民地として統治したことに対して、私たちは謙虚に反省していますが、いつもあの時代だけを話題にするのは、日韓両国にとって不幸なことだと思います」


「日本の右傾化はイメージ操作の結果」

-韓米関係が悪くなって、遠ざかっているので、日本が韓国を軽視しているのではないかという意見があります。

「韓米関係が悪くなっても日韓関係は悪化しないという説もありましたが、本当はどうなのかわかりません。日本では、盧武鉉政権が左傾化しているという解説もあって、従って同盟国である米国に対して激しい態度を見せていて、政権の支持率が低下していますし、これをなんとかするために反日をするだろうと言われてたりもします。
私としては、盧武鉉政権が反日をするという意見が正しいのか間違ってるのか分かりませんが、日本は日韓関係を決して軽くは思っていません。一日1万人程度が交流しています。経済的にはもちろん競争関係でもあります。今韓国を見る目は10年前の韓国に対する日本の視覚と大きく変化しました」

-日本の右派が「普通国家化」と呼ぶ憲法改正と、自衛隊の地位を明示する問題について、韓国の多くのメディアは日本の右傾化であると表現しています。

「韓国の記者たちが『安倍晋三が日本の右傾化の先頭に立っている』というので、『それだけで右傾化と言われても困るので、具体的な政策を聞いて、何が間違っているか指摘してくれ』と言ったことがあります。
過去60年間、安全保障政策分野で正しい議論ができてない。
そういう議論が出てくるだけで、右翼的であるという批判が殺到します。
日本の自衛隊の予算は年間約5兆円です。
私たちはこの予算を増やそうせず、むしろ1%削減しました。
自衛隊については、法律的に確実にしておかなければならないと思います。
法の支配の原則に照らせば、あまりにも当たり前の話です。
憲法における自衛隊の規定に矛盾があるとすれば、これを正そうということです。
自衛隊は軍隊ではないということになっていますが、もし交戦状態になって自衛隊員が捕虜になった場合、軍隊ではないので殺される可能性があります。
このような場合に備えて、(憲法改正して)法的に確実なものにしておかなければならないというのが私の考えです。
イメージ操作をして右傾化であると追い込んでいる場合が多い。
何が右傾化なのか実体がない。
左翼の立場から見れば、すべてが右傾化なのでしょう」

 -長時間ありがとうございました。

趙甲済

引用ソース
http://www.chogabje.com/board/view.asp?C_IDX=60711&C_CC=AJ


*長かった~。。。
「今読むと感慨深いかな」と思ったけど、
「基本はなんにも変わってない」ことを確認しました。


>>-安倍幹事長代理が生まれた山口県の油谷町というところは、韓半島と近いです。もしかして、先祖は韓半島から来た渡来人ではないでしょうか?

「山口地域は昔から朝鮮半島との交流が多かった。したがってそこの人々は、血が互いにたくさん混合されたされたかもしれません」

HAHAHA

>>-最近、島根の出雲神社を訪れたことがありますが、『日本書紀』によると、出雲神社が祀るスサノオノミコトという神は、新羅で暮らしていて、船を作って部下を連れてここに来たとなっています。
鬱陵島・独島は慶尚北道、すなわち新羅地域の人々です。島根の人々は、故郷の人々に対して問題を引き起こしているのではないかと考えたりもします。
古代史をそのまま見れば、韓国と日本の人々は血縁的にも人種的にも最も近いことが分かります。
この事実を両国の人々が認めれば、今日の問題を見る目も変わってくるのではないかと思います。

「両国の間には、色々なことがありました。韓国を植民地として統治したことに対して、私たちは謙虚に反省していますが、いつもあの時代だけを話題にするのは、日韓両国にとって不幸なことだと思います」

HAHAHAHAHAHA…島根県民は怒っていいと思う。

↑このへん実は読み流したらいけないところ。
「韓国人の精神性・価値観」を色濃く反映してる部分ですね。
趙甲済さんはやっぱり韓国人だなと思います。
簡単にいうと、友好のために必要なものを「ウリ」もしくは「起源」での繋がりだと考えているということ。
趙甲済さんのアプローチを韓国的価値観で分かりやすく説明すると、「日韓がウリ同士のずうずうしい関係になれるよう努力する」か「韓国が起源だということを認めて、日本は韓国を『甲』として尊重する」か、どっちかのラインで友好を探っていこうという試みの質問なんです。

趙甲済さん、
日本人はね、夫婦が仲良くするときだって、「まったく違う他人であると認める。分かり合えないと認める。そうすれば許容しあえるようになる」を言い聞かせることを善しとする民族です。大きな期待はせず、つきはなすことによって生まれる寛容が大事という価値観。
韓国のベタベタしたずうずうしいウリ関係や、起源にこだわって甲乙を作って関係性を決めるような価値観を、日本人に押し付けようとしたって無理だよ。大半の日本人にとったら鳥肌モノだよ。
そもそも韓国人のようなウリナムの価値観もなければ、起源を辿って甲乙を決めるような価値観もない。
もちろん似てるものならある。仲間内での許しあう関係とか、起源を尊重する気持ちはある。けど、韓国のそれとは根本的に違う。「似て非なるもの」だとつくづく思う。
似て非なるものがあるせいで、日本人は韓国人に無駄に期待させてしまうし、日本人はそれに気づかない。
たとえば↓これ。


>>日本人拉致被害者問題を積極的に提起しているニュースキャスター出身のジャーナリスト、櫻井よしこ氏はこう言った。
「血縁的に日本と韓国人は最も近い。モンゴル人と韓国人が日本人の本家というわけだ。分家である日本人は、本家に感謝しているが、同時に韓半島を経て日本列島にまで進出して良い国を作った先祖の先進性に誇りを持ってもいいだろう。本家である韓国人たちも、この点を評価してもらいたい」

韓国人はこういう言葉を、日本人が想像する以上に大きく受け止めます。
右派左派問わず、日本人はこういう「へりくだって韓国人をくすぐる言葉」を安易に言うのはやめたほうがいいと思う。
韓国人には通じないどころが逆効果だったりするから。
これを、「日本が一歩引いて韓国を尊重してくれたから、韓国側も一歩引こう」と考えるのではなく、むしろ
「日本が乙の立場を認めた!ウリナラが甲だ!日本が認めたその部分を強調して、日本に更に引かせよう」と威張りはじめる傾向があるのが韓国人なので。


10年前の安倍さんの言葉を読んでつくづく思うのは、「韓国メディアは何故、こういう言葉をきちんと分析できないんだろう」ということ。日本のメディアもだけど。
どこをどう分析したら、前回記事のような反応になるのか。 
常にねじくれた解釈を持ち込むことで、物事を歪ませてる人たちの責任は大きい。

10年前とどのぐらい変わったんでしょうか。
日本国民の嫌韓感情は、10年前とは大きく変わりました。
政治家さんの多くも、この10年で相当意識が変わったんじゃないかなと思います。思いたいです。




韓国人のコメント


・趙甲済氏は日本人なのか?
日本人なのか、日本から何かを貰ってるのか。
純粋な韓国人なら、あなたがが生まれるまで朝鮮を治めていた最後の総督の阿部信行が、何を自分たちの国にしたのかは分かっているか?
それはその時代のことであって、今の安倍首相とは関係がないと思ってますか?
日本人も趙甲済氏のように、当時と今は違うと考えているのか?
安倍晋三は、韓国を自分の国よりも優先して、韓国人の傷にかさぶたを作ってくれてますか?
もしそんなふうに思ってるなら、バンダービルドと共に日本に政治亡命でもしてください。
私たちの愚かな韓国人たちは、あなたに苦労していただかなくても、奴隷として暮らすことはない。
鉄道を作り、道路を作り、産業も興してくれたありがたい新天皇陛下を私たちは絶対に迎えることはできない。
だから、それを知って、これ以上は無駄口を叩かないでいただきたい。
あなたが何をそそのかしても、日本は私たちの敵である。
優れた安倍が治めるところに行きなさい。私たちの心配をするのはやめなさい。


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