朴正煕を嫌悪すると告白した人々

趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトから太極党さん。

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朴正煕を嫌悪すると告白した人々

太極党

私の父は、朴正煕元大統領が執権していた時期、彼の熱烈な支持者だった。
歴史と映画と音楽に関心が高かった父は、日本の武士の死生観や思想に同調していた。
父は儒教的な価値観に拒否感があった。
そんな父は、70年代にすでに「儒教的価値観と社会主義には類似点が多い」と断定し、当時のメディアの政治や文化に対する視点に反感を持っていた。

盧泰愚時代にあった盧泰愚会のような集まりが、朴正煕時代にもあったようである。
父はそういった集まりで活動し、70年代、すでに左翼勢力が文化や芸術の分野に浸透して暗躍しているのを見つけ、その部分について警戒していた。
朴正煕大統領の逝去のとき、悲しみに暮れていた父の姿を思い出す。

遅くに生まれた叔父(父の弟)は、私とあまり年の差がなかったので仲良かった。
私の母が叔父を育てたようなものだった。
後に教育者となった叔父は、学生を教えていたが、紆余曲折の末に企業家になった。
ある中堅企業のCEOをして引退した叔父は、自由市場経済体制の先鋒で暮らしていたので、朴正煕の功績をよく知っていた。

私は子供の頃から公正さと公私の区別をつけることに敏感だった。
父親の悪口を言われるのを好む子供はいないわけで、私も他人が父を批判すると気持ちが痛んだ。
しかし、ある事案について、適切な論理で父が批判されているときは、興奮はせずじっくりと聞いた。
そうするのが公正な態度だと考えていたからだ。

朴槿恵候補が大統領になったあと、私は叔父と政治の話をしたことがある。
ある日、お酒をいっぱい飲んでいた叔父が父の批判をした。
そういう話をしても、私がじっくり話を聞くということを叔父は知っていたからだ。
そんな態度の私を信じた(?)叔父は、「朴槿恵が嫌いし、朴正煕も嫌いだ」と言った。
意外だった。
普段の叔父は、保守右派陣営であり、朴正煕の業績を十分に認めている人だったからだ。

お酒に酔った叔父は、細い目をして両方の拳を握り締め、その拳を胸の高さに持っていって「私は朴正煕がとてもとても嫌いだ…」と言いながら体を細かくプルプルと震わせた。
私はそんな叔父に「私は朴正熙は良いと思っている」と言った。
すると叔父は「お前の父親は朴正煕の信奉者だ。お前は父親に倣ってるのでそう思っているのだろう」と言った。

父の影響を受けたのかは分からないが、私は父のために朴正煕を尊敬したわけではない。
とにかく普段は朴正煕の成果を認めていた伯父が、泥酔状態で朴正煕を嫌う理由を並べた。
その理由の一つは、驚くべきことに、「お前の父親が朴正煕が好きだったので、拒否感を持つようになった」というものだった。
もう一つの理由は、「70年代に趣味で音楽をしていた自分の自由を朴正煕政権が抑圧したから」というのだ。

企業家の叔父は、社会主義がどれほど空しいものかよく知っている。
北朝鮮の集団とアカの危険性もよく知っていて批判している。
なのに叔父は、若い頃に朴正煕が嫌いだったというその感情自体はずっと変わらなかったようである。
人の心の中は本当に分からないものだと思った。

そのような人が私の周りにもいた。
捜査機関から公安をしていた先輩は、その後に開業し、非常に親しく過ごし、政治の話もたくさんした。
公安捜査をしていただけに、選挙とアカについてよく知っていたし、盧武鉉をとても軽蔑していた。
その先輩は厳しく運動圏や親盧武鉉勢力を批判していたので、私は彼に相槌を打ちながら左派を批判した。

その先輩は、李明博と朴槿恵が大統領候補の座をめぐって党内で競合を繰り広げているときに、非常に慎重に「李明博を支持しなければならないのでは」と言った。
理由は経済を生かすことが優先だからで、朴槿恵が大統領になったら経済問題まで原則通りに扱って、大韓民国の経済体質を社会主義的に変えてしまう可能性があるからというものだった。

先輩と十年以上も親しく過ごしていた私は、その先輩の政治的性向を比較的よく知っていると考えていた。
ところがそうではなかった。
大統領選挙時、彼はムンジェインに投票するべきだと私に言ったのだ。
理由についてはもっともらしい話をしていた。
私は驚いた。
彼は盧武鉉と親盧武鉉勢力を軽蔑していた人だったからだ…

わかってみると、先輩は親が湖南人だった。
彼は盧武鉉は軽蔑していたが、金大中には非常に友好的だった。
私の知る限り、先輩は金大中の嘘や実情を知らないわけではなかった。
知っていながら好感を持っていたのだ。
その源は、シンプルに湖南人だったからだろう。

その先輩は、北朝鮮の集団について批判的でありながら、北欧式の社会民主主義に憧れていたし、朴正煕や全斗煥を非常に嫌っていた。
彼が言った理由の一つは、「学生時代、親友が三清教育隊に不当に連行されたから」というもので、もう一つは「自分が現職にいたときの情報機関員の高圧的な態度と活動のために、軍事政権に対する漠然とした反感が生まれた」というものだった。
理解はできなかったが、そうなのかと思った。
後に分かったことだが、その先輩の親戚に、過去にパルチザン活動をして死んだ人がいたのである。
その先輩を見て、私は、「朴正煕を非常に嫌いつつも、朴正煕の功績を認める人も多いんだな」と思った。

また、違う人がいる。
現在70歳以上の老人だが、彼は80年代に情報機関で働いてたそうだ。
この老人は、全斗煥を本当に嫌っていた。
自分の間違いではなかったのに濡れ衣を着せられて情報機関で解職されたからだという。
事実かどうかは分からないが、とにかくそれが理由で軍事政権を嫌いになったのだ。

その老人は兄弟はみんな死に、息子が2人いる。
息子の一人はアメリカに移民したし、もう一人は5級公務員になった。
この老人は本当にこの国が社会主義になることを望んでいた。
お酒を飲むたびに彼は、自分を冷遇して追い出した政権の勢力と末裔が滅びることを確かめてから死にたいと言い続けた。
「保守右派は左派が滅亡させなければならない」というものであった。

「この国が共産主義になることを心配しないのか?」という周囲の人々の問いには、「私の子の一人は米国の生きているし、もう一人の子は公職で幹部なので、国が社会主義になっても粛清されない。共産主義の世界でも中間指導層ぐらいにはなるはずだから、何の心配もない。私自身はもうすぐ死ぬのでこの地が共産化されても何の関係もない」ということだ。

上記の例に挙げたもの以外にも、私は左派を猛烈に批判する人が朴正煕を非難するのをたびたび見た。
私の経験では、学生時代に勉強をがんばったり自我が強かったりする人ほど、朴正熙や「権力」というものに対する漠然とした抵抗感が大きく、そのような人ほど若いときに持っていた認識を変えるのが大変だった。

勉強を立身出世の手段として考えるのは、他の先進国の人々にもあることだが、韓国の場合は、文化の特性上、他の先進国に比べてそれがはるかに多いように思う。
そのため、性格上負けず嫌いな人々は学業成績が優秀になる。
彼らはシステムに抵抗的で自己中心的である。
北朝鮮集団を批判しても、社会主義が天性に合う確率が高い。
このような人々が政界やマスコミに多く進出したので、韓国社会から儒教的な観念が洗い流されることがないのだろう。

性格上の欠陥があったり我執の強いかれらは、自身が選んだものや自分の観念を絶対に変えない。
口では朴正煕の功績を認めても、内心では若い日に持っていた朴正煕への漠然とした拒否感を完全に消去しないのだ。
朴正煕伝記を執筆した趙甲済先生はともかく、現在の60歳以上の保守右派陣営知識人たちは、ほとんどそのように見える。実際そのような姿をたまに見る…

朴正煕だけそうではない。
現在60歳以上の保守右派性向の市民の中には、朴槿恵にも漠然とした拒否感を捨てられない人々が多い。
その抵抗感が朴槿恵に対する偏見を生み、違う抵抗感をまた作る。
そんな偏見と抵抗感が、違う誤解を絶えず作ることになる。
結局は朴槿恵を嫌いになると、「高齢者」の特性上、そういう観念は絶対に変わらない。

高齢者で朴槿恵に拒否感を持つ人々が、朴槿恵についての自分の情報が間違っていたと確認したとしても、その抵抗感がなくなるとは思わない。
彼らは朴槿恵の事案だけでなく、他の事案でも判断力が大幅に欠けていて、頭がカチカチになっているのである。

私は現在、保守右派に最も必要なのは、価値観の確立と路線の決定を明確にすることだと考えている。
趙甲済ドットコムに出入りする多数の高齢者は、理念的に武装されておらず、どんぶり勘定式であり、感情的なので、価値観の確立と路線の決定をしなければならない理由を理解していないと思う。

とにかく保守右派内で価値観の確立と路線の決定を明確にするための第一歩は、朴槿恵という人物に対する評価を定めることと、内部闘争方法による保守右派陣営の分離をどうにかすることである。
それなしでは絶対に左翼に勝てない。
したがって私は趙甲済ドットコムは親朴槿恵サイトとして存在すべきであり、そうしてこそ弾劾に反対した市民が混乱を感じないと思う。

太極党

引用ソース
https://www.chogabje.com/toron/toron22/view.asp?idx=&id=155606&table=TNTRCGJ&sub_table=TNTR01CGJ&cPage=2







*ものすごく韓国人らしいなと思いました。
思想の統一をはかって戦おうというのは、確かに強固。
でも脆い。
で、少なくとも朴槿恵はシンボル的な地位を背負える器じゃない。

さらに、もはや朴正煕にも無理だと思うよ。

右派左派問わず、韓国は英雄の作り方がいろんな意味で下手すぎると思う。
結局、反日の英雄しか生み出せないんだよね。