日本の民主党の「39ヶ月天下」

趙甲濟(チョ・ガプジェ)の超少数派サイトからチャハクボンさん。

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日本の民主党の「39ヶ月天下」

チャハクボン

日本の民主党は、本当に蜃気楼のように消えた。
自由・進歩性向の政治家たちが1996年に結成した民主党は、2009年の総選挙で54年政権の自民党を倒した。
「自民党永久執権論」が出回っていた日本においての驚きの革命だった。
自民党長期政権に対するウンザリした気持ちに加えて、民主党が提示した公約が庶民の心を捕らえたのだ。
月2万6000円の子ども手当の支給、公立高校の無償教育化、高速道路の通行料の無料化、月7万円の最低年金保障、75歳以上の高齢者への無償医療…。

こんなものは後進国でしか通じない「ポピュリズム公約」という批判があった。
民主党は無償福祉をマニフェスト(政策公約)に変身させて、不況に疲れていた庶民はそのマニフェストに熱狂した。
民主党は年間170兆ウォンに達する公約財源を、土木工事などの公共事業の縮小などを通じて税金を節約してカバーすると約束した。


民主党政権発足当初は70%を超える支持率を誇っていた。
しかしわずか39ヶ月で政権は崩壊した。
2012年12月の総選挙で民主党は57席のミニ政党に転落したし、今は党名すら残っていない。
崩壊したと思われていた自民党は、安倍晋三首相を前に出し、再び長期執権街道を走っている。

民主党が消滅した理由は何だろうか?
東日本大地震と原発事故、中国との領土紛争、外交政策の失敗などの突発変数はあったが、根本的には民主党の理念偏向、ポピュリズム、卓上行政型の政策が失敗をもたらしたと言える。

まずポピュリズム政策は決して成功できない。
民主党政府は無償福祉によって家計の可処分所得を増やし、消費を拡大し、景気を回復させるという「内需主導型の成長」を公言していた。
理論は完璧に見えた。
しかし政府の財布は金のなる木ではない。
無料のランチなど存在しないのだ。
ペテンは長続きしない。

第二に反企業・親庶民政策のパラドックスである。
労組を支持基盤としていた民主党政権は、雇用と家計所得の源泉は企業だというのに、起業家精神という経済原則を嘲笑したのだ。
民主党政権下で輸出する大企業は円高によって競争力を喪失し、瀕死の状態に陥った。
しかし「親庶民」民主党政府は、円高によって輸入物価が下がるので、庶民の家計には役立つという幻想に陥っていた。
内需70%の日本といえども、輸出企業の業績悪化は庶民経済まで凍りつかせた。

第三に民主党が掲げた脱官僚主義である。
これが政府の行政の無力化をもたらした。
国民の立場を代弁する政治家が政策を主導するといって、行政を総括する次官級会議を廃止した。
背を向けた官僚は、副作用が多い民主党の理念型の政策を傍観するしかなくなって、民主党政府は無能政府になった。
官僚というのは理念型の政策を現実と融合させる技術を持っている集団である。
技術者が背中を向ければ機械は動かなくなる。

2009年に韓国の野党議員は、日本の民主党の圧勝に興奮し、公約をベンチマークする必要があると言った。
現政府の政策は、日本の民主党政府と同じような側面がある。
雇用政府を自任してきたが、最悪の失業率を記録するなど成果は出ていない。
韓国経済の牽引車の役割をしなければならない大企業は、検察、国税庁、公正取引委員会の全方位的な圧迫によって萎縮している。
積弊に追い込まれた官僚組織は地べたに伏して動かない。
労働時間の短縮など、副作用が明らかにある政策も、現実と融合させて補完する対策もなしで溢れているのがその証拠である。

米中貿易戦争によって韓国経済は嵐の中へと進入しようとしている。
大恐慌に匹敵する世界的な経済危機につながる可能性があるというのに、政府も政界もこれにたいする関心自体がないように見える。
しかし日本の民主党政府のように自民党に執権与党を譲って済ませるわけにはいかない。
ムンジェイン政府は民主党政府の失敗について調べ、失敗しない方法を考えなければならないのだ。
それでこそ韓国経済が活路を見つけることができるからだ。
時間はあまり残されていない。

チャハクボン

引用ソース
https://www.chogabje.com/toron/toron22/view.asp?idx=&id=152165&table=TNTRCGJ&sub_table=TNTR01CGJ&cPage=1








*前にここで話したことがあるけど、私が民主党に一番失望したのは、執権中というよりも、執権与党を降りてからでした。
これは私のアホなところかもしれないと思うんだけど、「それでもあの人たちは私なんかよりずっと賢い集団のはずだ」という思いがあって、
執権中にひたすら「ジミンガー」を言いながら反省しないのは、自分たちのマズさを認めて反省したら自民党に政権を奪い返されてしまうという彼らの危機感がそう言わせているのであって、実際は分かってるんだろうなって思ってたんだよね。
だから政権を奪われた後に、本心は言えずとも「本心を垣間見せる発言」ぐらいは聞けると思ってたんです。

ニコ生で民主党が大反省会っていうのをやったんですよ。
これがまったく同じでした。
菅直人や枝野幸男が、失敗した理由を「自民党が協力しないせい」「官僚が言うことを聞かないせい」をえんえん言ってました。他人のせい。他人のせい。韓国か。
ガッカリして、ガッカリした自分を情けなく思いました。
ガッカリするってことはなんだかんだで反省してくれるという期待を持っていたということで、私は本当にアホでした。

上の韓国人が書いたコラム、私はまるまる同感です。
韓国ウォッチャーだとどうしても「親中親韓したせい」って言いたくなるけど、そういうのはネットで重大視されるほどの影響は与えてないと思います。
民主党が上記のコラムに書かれていたようなことをきちんと語れてたら、きっとまた復活できる可能性があったと思います。失敗した経験を生かして政権与党を担える政党へと成長できる可能性があったと思います。
でも彼らはそっちの道は選ばず、共産党化への道を選びました。目標は「確かな野党」でしかない。今の立憲民主党はもはや政権与党を担う気なんてないでしょ。
アベガーで安倍さんを引き摺り下ろしたところで、べつに立憲民主党が政権握って首相を排出できるとか思ってないんだよ。ただ引き摺り下ろしたいだけ。
もちろん次の首相にもきっと同じことをやるつもりでしょう。